買い替えにおける買い先行と売り先行のメリットとデメリットとは
《現在の持ち家から、新しく買い替える場合、購入と売却を同時にできれば一番良いのですが、通常は買い先行型か売り先行型になることが多いです。それぞれにメリット、デメリットがあり、向き、不向きがありますので、以下を参考にして下さい。》
【買い先行の買い替えに向いている人とは】
①持ち家の残債がなく、売却したお金を充当しなくても、次に必要な住宅ローンが組める人。この場合、金融機関は基本どこでも利用可能。売れた時点で売却資金から繰り上げ返済をしても良いし、売却はせずにそのまま賃貸に出すことも可能。
②持ち家の残債が非常に少なく、現在の年収から計算した借入限度額から残債分を差し引いても、次に購入する物件に必要な住宅ローンが組める人。この場合、現在利用している金融機関以外であれば利用可能。売却の条件は付かないので、ダブルローンが苦しくなければ売り急ぐ必要はなく、売れた時点で売却資金から残債を差し引いた金額を繰り上げ返済にまわせる。
③持ち家の残債はあるものの、その残債が無いものとして計算すれば、次に購入する物件に必要な住宅ローンが組める人で、かつ、融資実行日から半年(最長1年の場合も）以内に持ち家を売却して残債の完済が見込める人。この場合、利用できる金融機関は数社に限定されます。金利は上記①や②の場合に比べると若干高くなりますが、当社でご紹介が可能なのでお気軽にご相談下さい。
【買い先行のメリットとは】
①売却のタイミングに関係なく購入できるので、気に入った物件を買い逃さないで済むし、1度の引越しで済むので、仮住まいの必要がない。
②まずは一般の人に向けて販売できるので、業者買取りよりも高値で売れる可能性がある。
③居住中に内見されないので、気を使わなくて済むし、プライベートを他人に見られずに済む。
④空家になった広い状態で見せられるので、内覧者もゆっくり見ることができるし、高く売れやすい。
⑤次に購入した物件が未完成物件の場合は、完成するまでの期間を利用して居住中に先に売りに出すこともできる。もし完成前に買手が決まれば、購入と売却の決済を同時に行えるため、ダブルローンにならずに済む。また、残債がかなり少ない人であれば、業者買取りが一番確実に同時決済出来てダブルローンを避けることが出来る。この場合は、業者の提示する買取り金額に納得できるかがポイント。当社でも売却査定や買取査定を行っておりますので、お買い替えをご検討の方はお気軽にご相談下さい。 → 城北不動産売却相談へ
【買い先行のデメリットとは】
①残債がある場合、前の家が売れるまでの間はダブルローンになって、月々の支払いが重たくなる。（元金据え置き返済が使えればだいぶ楽になります）
②マンションがなかなか売れない場合は、住宅ローンの返済以外に、管理費・修繕積立金の負担が続く。
③新居に入居してからも、前の家が売れるまでは気持ちが落ち着かない。幾らで売れるか分からない不安がつきまとう。
④融資実行から、半年以内（最長1年の場合も）の売却条件が付く場合、期限が近付いても売れなければ価格を下げて売らざるを得なくなる。
⑤予め約束した金額で業者が買取ってくれる「買取保証」をつけての契約の場合、期限内に一般の人に売却出来なければ、相場よりも安い売値になる可能性がある。
【売り先行の買い替えに向いている人とは】
①住宅ローンが組めず、売却資金を元手に購入を考えている人。
②住宅ローンがあまり組めず、売却資金を充当しないと購入資金が足りない人。
③持ち家を売却して残債を完済しないと次のローンが組めない、もしくはダブルローンは組みたくない人。
④残債が多い為、まずは残債を上回る金額で売れるかどうかを、先に売りに出して反応を見てみたい人。（売買契約前であれば、反応次第で売ることをやめることも可能。）
⑤ 売却できたとしても、明らかに残債が残ってしまうが、残債と売却資金の差額を自己資金で何とかカバーできそうな人。
【売り先行のメリットとは】
①ダブルローンにならなくて済む。
② 特に売り急ぐ理由がなければ、じっくりと構えて高く買って貰えるチャンスがある。
③売却してから購入するので、気持ちに余裕があり、焦って次を買い急がなくて済む。
④売却資金から残債を完済して、残った手元資金があれば、次の購入の頭金として資金計画が組み立てやすい。
⑤売却資金から残債を完済して、かなり資金に余裕が出るなら、次の住宅ローンの審査が通りやすくなり、借入額も少なくて済む。
【売り先行のデメリットとは】
①売却できた時点でタイミング良く購入したいと思える物件が見つからない場合、次が見つかるまでは一時的に仮住まいが必要になり、余計なお金と労力がかかる。
②購入を先送りにしたことで、税金の優遇装置が受けられなくなったり、減少してしまう可能性がある。
③購入を先送りしたことで、住宅ローンの金利優遇の条件が悪くなったり、審査条件の見直しが入って審査が不利になる可能性がある。
④売れるまではずっと居住中に内見されるので落ち着かないし、週末は時々内見が入るために出かける予定もなかなか入れられない。
⑤急な内見に備えて常に綺麗な状態を保とうとして、精神的に疲れる。
【住み替えローンとは】
売却をしたら明らかに残債が残ってしまう人が、
売却資金と残債の差額を自己資金で充当できない場合、どうしても次に買い替えたい物件があって、物件をすぐに押さえたい場合などに、売却損が出るのを覚悟で買取業者と売買契約を結び、残債を消すために必要な分の金額を次に購入する物件の住宅ローンに上乗せできる商品があります。但し、上乗せする残債分も含めて年収の返済比率に収まっていることが条件で、審査は厳しめになります。
